2013年10月31日木曜日

本当に郵便局は年賀状の不適正営業(自爆)を撲滅できるのか?

※注:当ブログの記事は決してコンプライアンス違反を推奨するものではありません。
みなさんはそんなの無理と思われるのでしょうが、「不適正営業をするな」と一応念の為に言っておきます。

先日、年賀状などの自爆営業やその強要を禁止にすることについて話がありました。
内容は、我々社員言わせればあまりにも綺麗事すぎて、何を今更…ってな感じでした。
みんな「どうすればいいんだ?」と言っていましたw

だが、昨年までとは違い、今年からは郵政グループの株式上場を控えイメージダウンの抑制を図るため、新たな試みが行われようとしている。それは…ほぼすべての郵便局員にとって衝撃的な内容だった。
金券ショップへ持ち込む前にこれだけはよく確認してほしい

年賀状の金券ショップへの持ち込み追跡調査について


自爆は営業目標達成の不適正な手段として最もメジャーである。
しかし、今年からは取り締まりを強化し、年賀状の金券ショップへの持ち込みを禁止するため日本郵便コンプライアンス統括部が追跡調査を実施するそうです。これは本当なのか?

その施策とは、年賀はがきの出所(販売した郵便局)を探るため箱に証拠となる日付印(スタンプ)を押すということだ。ちなみに箱の両側面にある凸版印刷の封緘章は関係ありません。

日付印は箱だけか?200枚完封は大丈夫か?
もしそうならば、この施策は意味をなさず、今まで通り自爆営業が横行する。
箱単位での販売で郵便局側が開封してまで日付印を押印することはおそらくなく、大丈夫かと思われる。200枚完封単位の販売なら押印の可能性があり、こうなってしまえばバラ売りするしかありません。しかし、バラでは金券ショップでの買取価格が大幅に下がってしまい大損することになり、自爆はかなり抑制されるだろう。さすがにそこまでして大量に売りたいと思う人は余程切羽詰まってるんでしょう。現段階で言えるのは、4000枚完箱で売るのはやめておけとしか…。

次に、追跡調査の方法はどういったものなのか…?
コンプライアンス統括部の監視員が金券ショップの付近に常時張り込み、年賀状を持ち込み換金しにきた社員を直接捕まえるかもしれません。
聞き取り調査するにしても、個人情報保護法の法律により金券ショップ側は個人情報を開示しないので特定するのは不可能。出所となった郵便局だけがわかるくらいで、誰が自爆したかわからないでしょう。いくら調べても近隣の郵便局すべてが浮かび上がるだけで、捜査は収拾が付かなくなるかと思われます。

コンプライアンス違反は処分の対象で、自爆するなら自己責任でと言いたいが、
それでも恐れず金券ショップへと特攻しに導かれし者たちが続々と集結するだろう。
人柱となった歴戦の勇者たちの運命は如何に?
ノルマ達成の目的ために犠牲となった人数や処分の内容をはじめ、
そのすべての答えは11月1日の年賀はがき発売日に明らかになる。

2013年10月24日木曜日

年賀状のノルマと自爆営業による郵便局員の苦しみ

いよいよ今年も年賀のシーズンがやってきました。
郵便部内務の期間雇用社員の年賀状ノルマ(目標)は2000枚でした。(正社員は最低5000枚以上)

営業成績表が壁に貼り出されていて、その場所が出勤簿の置いてある机に近い為、出勤するたびに嫌でも目に付くので、期間雇用社員を含め郵便局員にとって毎年この時期は非常に鬱になります。

今年のノルマは2000枚で昨年と同じでしたが、電子メールの普及や最近の若者の関心が低いなど年賀状離れが進み、毎年前年比2%ずつ売り上げが減少している中、時代に逆行するかの如くノルマは年々少しずつ上昇しており、達成するにはより困難を極め、仕方なく自腹で購入するいわゆる自爆営業をしなければいけないのが実情です。ちなみに、2014年用(平成26)年賀葉書の総発行枚数は昨年と同程度の35.9億枚の予定で、強気というか無謀な設定ですね…。

追記:2014(平成26)年用年賀葉書の総発行枚数は、34億1596万通でした。

それに加え、自局内の他部署や特定郵便局なども同じ郵政グループでありながらライバル関係にあり競争が激しく、少ない顧客を巡って醜いパイの奪い合いを繰り広げています。実際にあった例は私の自宅のポストに宛先の違う年賀状予約チラシが2枚入っていたこともありました。先約があったりインターネット通販で買う人も増えたため、普通に営業活動をしていてはノルマ達成は厳しく、ほとんどの郵便局員は自爆営業を余儀なくされるのです。

自爆した年賀状を直接郵便局では返金できず、郵便局員の大半は発売と同時(毎年11月1日)に金券ショップへ持ち込み換金します。なぜ発売と同時なのか?それは、この時期が最も買取価格が高いから。ここ数年は売れ残りを懸念してか43円スタートが相場で、民営化以前はノルマが緩かったせいか45円以上で売れていた。大量に持ち込まれるので買取価格が下がるのも早く、12月になると需要をはるかに上回る供給によって金券ショップは嫌でも大量に在庫を抱えることになり、急速に値崩れを起こし30円台で買い叩かれるようになります。

ちなみに年賀状の種類は無地・インクジェット・ディズニー・いろどり等がありますが、買取価格は無地(普通紙)とインクジェットが高く、その他のは低くなることが多いです。枚数も4000枚完箱がいちばん高く、次いでほぼ差がなく200枚完封単位で、いずれも開封せずに持ち込むのがベストで、バラだと大幅に買取価格が下がります。

おまけ:2014年用(平成26)年賀状の金券ショップ買取価格調査報告
調査日4000枚完箱 最高/相場(平均)円200枚完封 最高/相場(平均)円
10月24日(予約段階)
44/43
44/43
11月1日(発売日)
44/43
43/42
12月1日
45/44
44/43
12月15日(差出受付開始)
44/43
43/42

今年は買取価格に異変が!12月に入った途端に値上がりし始めた。
金券ショップで安く買えるのが世間に浸透したのか、郵便局員が処分を恐れて持ち込まなくなったのか、全体的に品薄だったためか、20日くらいまで高値安定していました。

8月にはもう年賀状販売のことについて部長にミーティングで言われました。自爆営業が社会問題になったことは承知しているようで、「声かけするように」と遠回しに言ってくるだけでした。今年は例年に比べやけに早かったです。日本郵政はそこまでして売り上げが伸びるとでも思っているのか?近年の情勢から前年割れを起こすのは明らかだと思いますが…。8月に年賀の声かけしてもお客様は皆相手にすらしてくれません。

私は昨年家族や親戚、友人、知人すべてに声かけしましたが断られることが多く、売れたのはたったの100枚ちょいでした。断る理由は、時期的な要因として10~11月だと「まだ早い」と言われ、12月半ばにようやく売れ始めました。次に、よくある否定的な意見を要約すれば「近くの郵便局でほしい時に買う」。まぁ、要するに手間がかかって面倒だということですね。よく「安く売ってくれ」と頼まれますが、値引き販売はコンプライアンス違反になるのでNGです。さらに驚いたのは、「金券ショップで安く買う」回答した方が散見された。TVや新聞の報道で年末に金券ショップに年賀状の箱が山積み状態な光景を目の当たりにし自爆営業の実態がここまで世間に浸透しているのは意外で、中には「自爆はかわいそうだから協力してあげる」と私をあわれむ方もおられました。

どうすればノルマを達成できるのか?方法は、頼りになるつてがない限り自爆で賄うしかありません。確かに年賀状は声かけすればある程度は売れますが、それでも普通の人でせいぜい数百枚が限度です。どうがんばっても郵便局でいちばん少ないとされる内務期間雇用社員の目標2000枚には遠く及びません。強いて言うなら人付き合いを大事にし信頼される人間になり交友関係を広げるのが成功のコツでしょうか。普段お客様との接点がない内務の人間には難しいかもしれませんが。

私は無理矢理自爆して金券ショップに売ったりせず声かけするだけにとどめております。幸いにも今までノルマ未達でも給料を下げるといったペナルティはありませんでした(もっとも、上がることもないようですが)。さすがに0枚だと反省文を書かされます。完全に達成すればよいかは局や部署にもよるかもしれませんが、うちの郵便部はかなり恵まれた環境のようで、これが健全な在り方だと思われますが、実は自爆したり値引き販売や勤務時間外の営業活動はそもそもコンプライアンス違反にあたり違法行為なのです。それを黙認し我々の給料は郵便局の利益に還元され実質的な減給による負担が大きく、内務、外務、役職を問わずほぼすべての社員が苦しんでいるのが現実で、世間からブラック企業に認定されるのも無理はありません。

なぜ年賀状の自爆営業はなくならないのか?その理由は郵便局の収入の大きな割合を占めるからで、多く販売するのは当然ですが、1枚につき5円の交換手数料も大きな利益になります。金券ショップは販売期間(1月10日)を過ぎると売れ残った大量の年賀状を郵便局に持ち込んで切手や通常はがき等に交換します。だからいくら金券ショップといえど郵便局にとっては大切な顧客なのです。年賀状の総差出枚数を元旦配達分の数しか日本郵政は公に公表しておらず不透明な部分はありますが、元旦以降の配達分を含めると20億枚台前半だと云われています。仮に10億枚が交換されれば手数料の利益は50億円に…。おそるべし郵便局ブラック企業!だから自爆営業はなくならないわけです。

追記:2014年(平成26)の年賀郵便物元旦配達物数は、18億2900万通で前年比96.2%でした。2013年(平成26)は19億0900万通。

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2013年10月17日木曜日

【退職】クビ同然で辞めた大物ゆうメイト - Aロッド君【殿堂入り】

つい先日、とうとう誰からも惜しまれることなく郵便局を去った人物がいた。
自主退職というよりか、むしろクビ同然で辞めた。

そのゆうメイトの名は、Aロッド君(仮称)。

Aロッド君とはどういう人物なのか?
  • 過去に郵便局をクビになった経歴を持つ大物である。
  • いつもピンストライプ(縦縞模様)の服を着ている。
  • ホームラン級のバカだから。
  • 一旦辞めてもなお郵便局のアルバイト(現役続行)に執着している。
Aロッド君がうちにやって来たのは今から10年半前で、私よりキャリアが長いベテランである。
前に居た郵便局をクビになり、その後他の局の面接を受けたが3回連続で落ちた後、ようやくうちで採用され現在まで至る。

外見的な特徴は、体格はそこそこあり、がっちりとした印象。
それに加え、ほぼ毎日のように縦縞模様の服装と白い手袋で作業している。
ピンストライプのユニフォームに憧れがあるのかどうかはわからないが、
色白で眼鏡をかけてることを除けば、Aロッドと瓜二つだ。

しかし頭のほうはめっぽう弱く、脳ミソが筋肉できているようなホームラン級のバカで、
作業が遅く、物覚えも悪く、平凡なミスを量産する三拍子揃った大物スラッガーだ。

このような使えないクズでもクビにならずに勤まるのが郵便局の良いところで、
周囲から叩かれて条件面が不満になり一旦辞めても、意地なのか執念なのか、
よりよい環境を求め、ゆうメイトとして現役続行を希望しているのがすごい。

彼が退職に至った経緯と非常識な行動について


10年半もの間Aロッド君はゆうメイトとして何をしていたのか…?

彼が入社した時の担務は通常で、それ以来ずっとそのままだった。
通常の職務内容は、配達や差立の手区分がメインで、簡単な上、ミスしてもわかりにくく、
本来やるべき作業と関係のないことをやって怒られようが、ババア達からパシリにされようが、
それでも彼にとって居心地がよく、それなりに仕事をこなせてはいた。

ただ、いつまでたっても要領の悪さは改善せず、いつも最高のゆうメイトということを皆に証明したかったというより、むしろ筋肉でできている脳ミソがより増強され、より実力を発揮していった。

前の局をクビになった理由はこの時点で大体の察しはつくが、なぜこんな大物を採用したのか?
そんな彼でも普通に契約更新されていて、こういうのも何ですが自分でも驚きを隠せません。

月日は流れ特に何事もなく平和な日々を送っていたが、突如Aロッド君は変わってしまい、
理性は完全に崩壊し、ますます混乱する一方で、やがて退職に至るようになった。

その原因は、通常からゆうパックの区分へのコンバート。

いくら優秀な人でも担務移動によってしばらく経った後に嫌気が差して辞めてしまい、
結果的に業務に支障が出ることはよくあることですが、彼の場合、居なくても同じか、教える手間が省けて却って居ない方が楽という意見を全員が言ってたようですw

ゆうパックへと移ったAロッド君の働きっぷりは以前より磨きがかかっていて、
物覚えが悪くパソコンすらまともに扱えず、代引や着払いゆうパックを集配に交付する際に必要な管理票と交付票をいつまでたっても作成できないばかりか、誤配防止のため区分する際にラベルの配達希望日と配達希望時間帯の部分に黄色のマーカーでチェックするのですが、ある日を境に誤配(時間帯不遵守)が増えて調査したところ、住所の部分に誤ってマーカーチェックしており、区分間違いの原因が発覚し管理者が担当者全員に問い詰めたら、犯人はAロッド君だったそうなw

ゆうパックの区分は通常とは違い責任の大きな仕事で、意外にストレスが溜まる。
ミスがあれば調査すれば誰がやったかがわかる追跡システムがあるので誤入力や未入力に細心の注意を払わなければならず、たった1回のミスでも処分の対象になることもあるので、彼みたいな人間には勤まらない。それでもクビにならなかったのは、体力だけはあるので重い荷物を運ぶ時だけ活躍の場があったから。

怒られるのには慣れているAロッド君も取り調べのような管理者の尋問にはさすがに参ったようで、
さらに頭がおかしくなり、非常識な行動を起こすようになった。

1つ目は、余程嫌なのか仕事を休みがちになり、休む理由を聞くと、
「腰が痛い」「身内に不幸があった」等と言い、何か証拠になるものを提出するように求めると、「あの…それはですね…」とはぐらかす。誰がどう考えても明らかにズル休みとしか思えない。こんな理由は受け付けてもらえず無断欠勤として扱われた。小学生が考え付くような言い訳で呆れて笑ってしまう。

2つ目は、在職中に別の局へ面接に行ったこと。
次の仕事を探す、もしくは決まってから辞めるのは別に問題はないのですが、
郵便局はゆうメイト経験者を採用する場合に履歴や勤務状態を調査し選考するようで、
面接先の局からうちに問い合わせがあり、まだ働いてるのに履歴書に退職と記入し職歴を詐称しているのがバレて部長からこっぴどく怒られたそうだ。結果はもちろん不採用だった。
ちなみに正しい書き方は、在職中で、辞めるのが決まっているなら退職予定と書く。
1か月以内なら年休と勤続年数が引き継がれる※ので焦る気持ちはあったのだろうが、非常識にもほどがある。

※自己都合退職、同一事業所(局所)であるかないかに関係なく、退職後1か月以内に限り、これまで期間雇用社員として勤務した期間に発給された年休の残日数と継続勤務した勤続年数を引き継ぐ。これは、2012年10月1日に郵便事業会社と郵便局会社の合併に伴い、できるだけ郵政グループの経験者を確保したいという観点から制度が緩和された。

最後に、慰留されることなく厄介払い、クビ同然という形でとうとう辞めてしまった。
ゆうパックの区分の責任と重圧に耐えかね長期離脱し、ほとぼりが冷めた頃に復帰したAロッド君は周りに迷惑を掛けたという認識もなく平然とした態度だったので皆から温かく迎えられるはずもなくブーイングの嵐に。
さすがに空気を読んだようで、ある日突然彼は「今日限りで辞めます」と言い残し去っていったが、その日に余程未練があるのか舌の根も乾かぬうちに「別の時間帯空いてますか?」と何かが切れたように電話で言ってきた。郵便局の場合、退職を願い出るなら遅くとも2週間以内に部長などの管理職の人にその旨を伝える必要がある。なのに10年以上も居てそんなこともわからずいきなりばっくれる高校生並みの非常識さと、これ以上雇い続けると始末書級のミスを連発し彼のみならず局全体にも重い処分が科せられ信用を著しく損なうおそれがあることから、満場一致で申し出を却下したようだ。さらにすごかったのは、その後もしつこく何度も電話をかけてくるので予め番号を控えておき「この番号がディスプレイに表示されたら取るな」と社員全員に周知したと云う。

こうしてAロッド君は半永久追放という形で放出され、少なくともうちの局で復活(出戻り)はないだろう。他の郵便局と契約しようにもばっくれた前科が勤怠不良として人事履歴に残る可能性もあり、仮に10年以上の経験者だからといって安易に採用したとしても記録を塗り替える大失態を犯すリスクもあることから、契約に至るのは簡単なことではないと思われます。

でも私はそんな彼を陰ながら応援しています。似たような境遇にある者として今更ながら親近感が湧いてきました。形はどうであれ、ゆうメイトを脱出し上手く社会に適合するには時間がかかると思いますし、この先あらゆる苦難が待ち受けているかもしれません。いつかきっと私達のような底辺の人間が安心して働ける世の中になることを切に願う。餞別として貴方へエールを贈る。
がんばれAロッド君!さらば同胞よ!